駅・列車運行における安全対策
(全体更新日:2022年12月23日)
目次
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全車両の抗ウイルス・抗菌加工の実施( 近畿日本鉄道㈱ )
近畿日本鉄道㈱では、2020年8月、お客さまにより安心して鉄道をご利用いただくために、全車両を対象として車内全体に、効果が持続する抗ウイルス・抗菌加工を実施しました。また効果の持続を定期的に確認しています。加工は、特定のウイルスや細菌を持続的に減少・抑制させる無機溶剤を、車内でお客さまが手を触れる箇所(つり革、手すり、シートなど)をはじめ、全体に噴霧することでコーティングします。本抗ウイルス・抗菌加工は、SIAA(抗菌製品技術協議会)の安全性基準に適合しており、施工車両には、SIAAマークを表示しています。なお、鉄道車両で、SIAAマークを表示するのは初めてとなります。
SIAA(抗菌製品技術協議会)は、経済産業省ガイドラインにのっとって運営され、適正で安心できる抗ウイルス・抗菌・防カビ加工製品の普及を目的とし、メーカー、試験機関が集まってできた団体で、SIAAマークは、SIAAガイドラインで品質管理、情報公開された製品に表示されています。
大阪総合指令室
列車運行管理、車両運用、運行情報配信、電力管理、夜間作業管理等に関する大阪地区各指令所をワンフロアに集約した大阪総合指令室を設けています。災害時等に設置する対策本部を同フロアに配置することで、危機管理対応能力の向上を図っています。
2020年6月、南大阪線系の運転指令を大阪総合指令室内に移転・統合することにより、大阪地区の各指令業務を集中化し、指令間の連携強化、保安度およびお客さまのサービス向上を図りました。
非常通報装置
ホームにおいて、お客さまが線路へ転落されるなど、不測の事態が発生した場合、ホームに設置した非常通報ボタンを押して、乗務員に異常を知らせるものです。列車との接触事故を少なくする目的で設置しています。
監視カメラ(ITV)
車掌が扉を操作する際に安全を確認するカメラ(ITV)を設置しています。
先端技術を活用した取り組み「近未来ステーション」( 近畿日本鉄道㈱ )
近畿日本鉄道㈱では、多様化するお客さまのニーズや将来予想される働き手不足に対応するため、先端技術を活用した新しい駅運営のあり方を、「近未来ステーション構想」として検討を進めています。2021年4月から大和西大寺駅において、「大型マルチディスプレイ」を利用したお客さま案内を導入するとともに、2021年7月からAIを活用した「案内ロボット」や、車いすなどを利用される方の「改札口見守りシステム」などの実証実験に取り組んでいます。今後も、お客さまへのサービスや安全性の向上、駅係員の業務負担軽減及び効率化を図っていきます。
扉誤扱い防止支援装置
列車がホームを行き過ぎた時や、ホームがない側の扉を操作した時など、ワンマン列車の運転士が、ホームが無いにも関わらず誤って扉を操作した場合には、車両に取り付けたホームセンサーがホームの有無を検知し、扉が開かないようにします。
携帯型放送装置(多言語対応)
車掌が使用する携帯型放送装置(多言語対応)は、日本語、英語での放送を基本として、中国語、韓国語の放送も搭載しています。同装置は行先、停車駅案内のほか、どちらの扉が開くかなどの情報提供も行っているため、担当車掌は入駅前に車側の安全確認に専念できるなど業務の軽減につながり、安全・安心の確保に役立っています。
新型踏切障害物検知装置( 近畿日本鉄道㈱ )
踏切障害物検知装置とは、車等が立ち往生や脱輪した際に支障を検知し、表示灯および防護無線を発信させ、運転士に踏切支障を知らせる装置です。従来型は直線で配列したセンサー間を通った物体を検出する方式でしたが、新型は平面式レーザーセンサーから発出されたレーザーが踏切内の対象物を照査する方式で、従来型より検知可能な範囲が広くなります。
遠隔状態監視カメラ( 近畿日本鉄道㈱ )
踏切設備や変電所設備の状態を、監視カメラを活用しLTE回線や社内ネットワークを経由して、遠隔監視を行っています。事故故障の早期発見や原因特定、復旧作業の効率化と事故の拡大防止を図り、安定輸送に努めています。
押ボタン式踏切支障報知装置( 近畿日本鉄道㈱ )
踏切道の安全対策として、押しボタン式踏切支障報知装置を全ての踏切道に設置しています。
全面パネルに反射材、ピクトグラムを取り入れ、視認性を向上しています。
駅・車両のバリアフリー化( 近畿日本鉄道㈱ )
沿線の主要駅では改札口からホームまでの段差を解消し、円滑に移動できるようにエレベーターおよびスロープ等の整備を進めています。これらは「バリアフリー法」に基づいて行っています。
また、車両内に車いすスペースを設置するほか、転落防止用幌は先頭車を除いて100%の設置率で、車両連結部転落防止用注意放送装置は189編成(全体の約39%)、車内案内表示は950両(全体の約51%)に設置しています。(2023年3月31日現在)
駅を快適にご利用いただけるように
施設および設備 | 設置状況 |
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車いす対応トイレ | 167 駅 |
うち多機能トイレ | 152 駅 |
- 多機能トイレ(オストメイト対応型)化
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(2022年度:堅下駅、法善寺駅)
(2021年度:狛田駅)
(2020年度:伊賀神戸駅、河堀口駅、平田町駅、江戸橋駅、伊勢田駅)
(2019年度:前栽駅、東山駅、布忍駅、川西駅、高見ノ里駅、桜駅、戸田駅、五十鈴川駅、坊城駅)
(2018年度:寺田駅、二階堂駅、菜畑駅、阿倉川駅)
(2017年度:長瀬駅、弥刀駅、霞ヶ浦駅)
車いす利用の方をはじめ、全てのお客さまがスムーズに移動できるように
施設および設備 | 設置状況 |
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エレベーター | 130 駅 |
エスカレーター | 79 駅 |
全280駅のうち251駅で、駅構外からホームまで段差なしで移動できます。
- エレベーターを設置
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(2020年度:五十鈴川駅、高見ノ里駅、伊勢田駅)
(2019年度:前栽駅、東山駅、布忍駅、坊城駅、川西駅、桜駅)
(2018年度:寺田駅、菜畑駅、阿倉川駅)
(2017年度:真菅駅、富野荘駅)
目の不自由なお客さまが安全に利用いただけるように
施設および設備 | 設置状況 |
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誘導チャイム | 132 駅 |
このほか階段手すりへの点字シールの設置も進めています。
改札口見守りシステム( 近畿日本鉄道㈱ )
近畿日本鉄道㈱では、2021年7月から大和西大寺駅において、改札口を通過される白杖や車いすをご利用のお客さまを、カメラ画像を通してAIが自動判別し、駅係員に自動通知する「改札口見守りシステム」の実証実験に取り組んでいます。
お声かけと見守り
目の不自由なお客さまへの社員による可能な限りのお声かけ、見守り等について、教育資料を活用して全社的に取り組んでいます。また、放送、ポスター等によりお客さまへのご協力をお願いしています。
視覚障がい者歩行訓練
日本歩行訓練士会の歩行訓練士と視覚障がい者をお招きして、近畿運輸局主催による「視覚障がい者歩行訓練」を2022年5月に天理駅で実施しました。
内方線付き点状ブロック
ホームの縁端を警告する「黄色い線」(点状ブロック)は、全駅で整備が完了し、さらにホームの内外方を判別するための内方線の整備を進めています。●年●月、利用者3,000人以上の全駅での整備が完了しました。
ホームドアの設置
大阪阿部野橋駅の3番線、4番線乗車ホームにおいて、昇降ロープ式ホームドアを設置しています。