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特別企画展 追善の美術 ―亡き人を想ういとなみ―

会期
2023年7月7日(金)~ 8月13日(日)
休館日
毎週月曜日(ただし、7月17日〈祝〉は開館し、翌18日〈火〉が休館)
開館時間
午前10時~午後5時(入館は午後4時30分まで)
入館料

一般 630円 高校・大学生 420円 小学・中学生 無料

※20名以上の団体は相当料金の2割引で引率者1名無料
※「障がい者手帳」をお持ちの方とご同伴者1名2割引

 「追善」とは、亡くなった人のために生きている者が善い行いをすることによって死者の苦しみを除去し、冥福を祈ることを意味します。仏教においては、追善供養のために仏事が営まれたほか、写経が行われ、仏像や仏画が制作されてきたことが、文献や様々な遺品によって知られています。

 特に浄土思想の流行により、現世を生きる苦しみを自覚するとともに、死後に待ち受ける世界への関心が高まると、個々の信仰に基づいた多様な美術が生み出されるにいたります。仏像や仏画などのほかに、持ち主の供養のため、絵巻や手紙(消息)といった故人の遺品に、経文や印仏を摺り重ねることが行われ、さらに中世から近世には、亡くなった人の供養として肖像画が描かれるようになりました。そしてこうした供養は、死者のためだけではなく、生きている者にとっても善行を積むという重要な意味を持っていました。

 本展では、当時の人々がどのように身近な「死」と向き合ってきたのか、その結晶として生み出された多様な美術品を通して、亡くなった人々の供養をめぐるいとなみをご紹介します。

展示作品イメージ
融通念仏縁起絵巻 下巻(部分)
日本・室町時代 禅林寺蔵
展示作品イメージ
渡辺浄慶妙慶夫妻像
日本・室町時代 妙蓮寺蔵

出陳品 53件

【死者に捧げる】
 灰陶加彩鴟鴞尊中国・前漢時代
 塑造武人俑中国・唐時代
重要美術品青磁多嘴壺元豊3年銘中国・北宋時代
重要文化財埴輪 鷹狩男子像日本・古墳時代
【死と向き合う】
重要文化財六道絵日本・鎌倉時代極楽寺蔵
 病草紙断簡日本・平安時代
 十王図 閻魔王日本・南北朝時代
【救済を求めて】
 浄瑠璃寺阿弥陀如来摺仏日本・平安時代
 木彫地蔵菩薩立像日本・平安時代
【亡き人を想う―追善の美術】
重要文化財笠置曼荼羅図日本・鎌倉時代
重要文化財柿本宮曼荼羅日本・鎌倉時代
重要文化財融通念仏縁起絵巻 下巻日本・室町時代禅林寺蔵(会期中巻替あり)
 伊勢物語下絵梵字経日本・鎌倉時代
京都市指定
有形文化財
渡辺浄慶妙慶夫妻像日本・室町時代妙蓮寺蔵
重要文化財婦人像日本・桃山時代
重要美術品前田菊姫像日本・桃山時代西教寺蔵

など

出陳目録:PDF

会期中のイベント

特別講演7月30日(日)
午後2時・講堂
「記憶の図像学―亡き人のために、生きる者のために―」 京都市立芸術大学 客員研究員 加須屋 誠 氏
日曜美術講座 7月23日(日)
午後2時・講堂
「六道を巡る―極楽寺所蔵「六道絵」の世界―」 当館学芸部係長 一本 崇之
列品解説 毎週土曜日 午後2時から (当館学芸部による) ※8/5(土)のみ、午後3時から

※新型コロナウィルス感染拡大の状況によっては人数制限をする場合があります。
※何れも参加は無料ですが、入館料が必要です。

●無料招待デー: 7月27日(木)、28日(金)
●夏休み(高校・大学生)無料招待デー: 7~8月の土・日・祝日は学生証提示で入館無料

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