会期
2019年10月5日(土)~ 11月17日(日)
※会期中展示替えがあります(前期:10月5日〈土〉~27〈日〉 後期:10月29日〈火〉~11月17日〈日〉)
一般 950円 高校・大学生 730円 小学・中学生 無料
※20名以上の団体は相当料金の2割引で引率者1名無料
※「障がい者手帳」をお持ちの方とご同伴者1名2割引
主催:大和文華館 共催:読売新聞社
寺社の境内は、神仏に捧げられた聖域であり、人々の心のよりどころともなってきた特別な場所です。
神社の赤い鳥居、寺の塔、掃き浄められた参道など、誰の思い出の中にも、懐かしい境内の風景が息づいていることでしょう。
松尾芭蕉は、みちのくの古寺を訪れ、「佳景寂寞として心澄みゆくのみおぼゆ」という言葉を残しています。
神仏の坐す境内を歩いていると、しんしんと心が透きとおっていくようだという芭蕉の感懐は、寺社境内を訪れた際に私たちの胸を去来する思いと、なんら変わりません。
本展では、重要文化財「高野山水屏風」(京都国立博物館)や同じく重要文化財「園城寺境内古図」(園城寺蔵)など、中世の人々が見ていた境内の風景を描く大作を中心に、関西初公開となる会津の慧日寺を描く室町時代の「慧日寺絵図」(恵日寺蔵)や、丹波一宮として古い歴史を誇る亀岡市の出雲大神宮伝来の「出雲神社絵図」(出雲大神宮蔵)などをそろえました。
さらに、狩野永徳の瑞々しい感性で洛外の寺社境内をとらえた「洛外名所遊楽図屏風」(個人蔵)も、会期前半に嵯峨の寺社を描く右隻を、後半に宇治を描く左隻を展示します。
北は会津から南は九州まで、時空を超えた寺社巡りを、どうぞお楽しみください。
Ⅰ章 聖域の静謐と荘厳 | |||
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重要文化財 | 笠置曼荼羅 | 鎌倉時代 | 大和文華館蔵 |
重要文化財 | 山王宮曼荼羅 | 南北朝時代 | 奈良国立博物館蔵〔展示期間 10/5~20〕 |
重要文化財 | 高野山水屏風 | 鎌倉時代~南北朝時代 | 京都国立博物館蔵 |
重要文化財 | 園城寺境内古図 | 鎌倉時代~南北朝時代 | 園城寺蔵〔展示期間 10/5~27〕 |
出雲神社絵図 | 鎌倉時代 | 出雲大神宮蔵 | |
Ⅱ章 物語をはぐくむ場所 縁起と境内 | |||
重要文化財 | 玉垂宮縁起 | 南北朝時代 | 玉垂宮蔵〔展示期間 10/5~27〕 |
伊勢曼荼羅 | 南北朝時代 | 正暦寺蔵 | |
高野山曼荼羅 | 室町時代 | 東京藝術大学蔵 | |
かるかや | 室町時代 | サントリー美術館蔵 | |
Ⅲ章 境内の記憶と再興 | |||
東山泉涌律寺図 | 室町時代 | 御寺泉涌寺蔵 | |
慧日寺絵図 | 室町時代 | 恵日寺蔵 | |
松尾神社絵図 | 室町時代 | 松尾大社蔵 | |
攝州細川荘絵図 | 室町時代 | 池田市立歴史民俗資料館蔵 | |
Ⅳ章 にぎわう境内 | |||
洛外名所遊楽図屏風 狩野永徳筆 | 室町時代 | 個人蔵(半期片隻ずつ展示) | |
重要文化財 | 吉野花見図屏風 | 桃山時代 | 細見美術館蔵 |
高野山図屏風 | 江戸時代 | 堺市博物館蔵 | |
浅草寺境内図屏風 蹄斎北馬筆 | 江戸時代 | 越葵文庫 福井市立郷土歴史博物館保管 |
など
講演会 | 10月20日(日) 14:00から 講堂にて | 「聖地の絵画化と権力 ―春日、山王、竹生島」 | 成城大学教授 相澤正彦氏 |
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11月10日(日) 14:00から 講堂にて | 「風景画として見る境内図 ―歩く眼、佇む眼」 | 国立国際美術館館長 山梨俊夫氏 | |
日曜美術講座 | 10月13日(日) 14:00から 講堂にて | 「中世寺社境内の風景」 | 当館学芸部長 泉 万里 |
列品解説 | 毎週土曜日14:00から展示場にて(当館学芸部による) |
※何れも参加は無料ですが、入館料が必要です。