大和文華館

展覧会

陶上の華やぎ ―五彩と色絵―

会期
2023年5月23日(火)~ 7月2日(日)
休館日
毎週月曜日
開館時間
午前10時~午後5時(入館は午後4時30分まで)
入館料

一般 630円 高校・大学生 420円 小学・中学生 無料

※20名以上の団体は相当料金の2割引で引率者1名無料
※「障がい者手帳」をお持ちの方とご同伴者1名2割引

 様々な色で陶磁器に文様を描き、彩る技法は、中国で五彩、日本では色絵と呼ばれます。これらの技法は陶磁器の表面に釉薬を施して焼成し、さらにその上に上絵具をのせて装飾する釉上彩で、日本では赤絵とも呼ばれます。色釉を陶磁器の素地に直接のせる技法には法花や三彩があり、これらには赤色が用いられませんが、五彩は赤や黄、緑、紫、青、黒などの多彩な色が用いられて、華やかな花鳥文や人物文などがあらわされました。釉上彩の技術は、中国では磁州窯系の窯で焼造された宋赤絵や磁器の開発などの段階を経て展開されました。多色により絵画のように文様を細密に描写することを可能にし、陶磁器の歴史に新たな扉を開いたといえるでしょう。

 日本では江戸時代初めに磁器の焼造と上絵付けが行われるようになります。京都の京焼や肥前地方の伊万里焼などでは、陶器や磁器に色絵が施されて、特色あるやきものが作られました。

 この展覧会では、大和文華館の所蔵作品から中国と日本を中心に、欧州のオランダのデルフトやドイツのマイセンも含めて展示し、陶磁器が辿り着いた華やかな色彩の世界をみていきます。

展示作品イメージ
五彩花鳥文小壺
景徳鎮窯 明時代
展示作品イメージ
色絵花籠文八角小鉢
江戸時代・元禄八年(1695)

出陳品 約90件

【中国陶磁】
 三彩立女唐時代
重要美術品赤絵牡丹唐草文鉢明時代
 五彩兎鶴文皿明時代
 黄地紫彩花卉人物文尊式瓶明時代
 素三彩果文皿清時代
 五彩花鳥文大鉢清時代
【日本陶磁】
 色絵松竹梅文大壷江戸時代
 色絵紐文皿江戸時代
 色絵梅文瓢形徳利江戸時代
 色絵竜田川文皿尾形乾山作江戸時代
 色絵瓜桃文鉢青木木米江戸時代
【欧州陶磁】
 色絵康煕写花鳥文八角瓶オランダ・デルフト18世紀
 色絵金彩柿右衛門写松竹梅文盃・盃台マイセン窯ドイツ1740-1745年ほか

など

出陳目録:PDF

会期中のイベント

特別講演6月18日(日)
午後2時・講堂
「東アジアの釉上彩
 ―中国の五彩と日本の色絵―」
大阪市立東洋陶磁美術館館長 守屋雅史 氏
日曜美術講座 6月4日(日)
午後2時・講堂
「大和文華館所蔵「五彩花鳥文大鉢」から見る中国・清の五彩」 当館学芸部課長 瀧朝子
講座 美術の窓 6月11日(日)
午後2時・講堂
連続講座「歌麿―版画で心情の描出を試みる」
第1回「清長を超えたい~デビューから歌麿様式の誕生まで」
当館館長 浅野秀剛
列品解説 毎週土曜日 午後2時から (当館学芸部による)

※新型コロナウィルス感染拡大の状況によっては人数制限をする場合があります。
※何れも参加は無料ですが、入館料が必要です。

●無料招待デー: 6月21日(水)

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