朝鮮美術の精華-絵画と工芸-

展覧会

朝鮮美術の精華-絵画と工芸-

会期
2022年5月20日(金)~ 6月26日(日)

休館日
毎週月曜日休館
開館時間
午前10時~午後5時(入館は午後4時まで)
入館料

一般 630円 高校・大学生 420円 
小学・中学生 無料

※20名以上の団体は相当料金の2割引で引率者1名無料
※「障がい者手帳」をお持ちの方とご同伴者1名2割引

 アジア大陸の東端に位置する朝鮮半島には、長い歴史の中で高句麗こうくり百済くだら新羅しらぎ、高麗、朝鮮王朝などの国々が建ち、中国大陸の美術などを受容しながら、独特な芸術文化をそれぞれの時代に築きました。10世紀初頭に建国された高麗(918~1392)は、仏教を厚く信仰し、こんにち「高麗仏画」とよばれる、細緻で華麗な仏画などの優れた仏教美術を生み出したことで知られます。また朝鮮王朝(1392~1910)は、500年あまりにわたって半島を統一し、その間に多彩な書画や工芸などが生まれました。儒教を国教とし、詩書画や書斎道具などの文人文化が栄えたほか、15世紀には、安堅あんけんをはじめとする宮廷画家達により、中国北宋の山水画を淵源とする荘厳な水墨山水が描かれました。更に素朴な味わいの民画や工芸、日本を訪れた朝鮮通信使ゆかりの墨画などがあります。

 本展観では、朝鮮半島の歴史文化に育まれた様々な美術を、東アジアの国々との文化交流という観点からご紹介します。なお、陳列品のうち「漁村夕照・平沙落雁図」は、2018年の修理後、初の一般公開となります。修理を経たことで、細緻な筆遣いや瑞々しい水墨の調子などがより鮮明に鑑賞できるようになり、朝鮮王朝時代の水墨山水画の優れた技術をお楽しみいただけます。

展示作品イメージ
雲山図 
「李長孫」落款
展示作品イメージ
青磁象嵌花文合子

出陳品 50件 

第1章 朝鮮半島の絵画と工芸
 楊柳観音図高麗時代
 阿弥陀八大菩薩図高麗時代
 煙寺暮鍾図伝安堅筆朝鮮王朝時代
 漁村夕照図・平沙落雁図伝安堅筆朝鮮王朝時代
 雲山図李長孫ほか筆朝鮮王朝時代
 群鹿図朝鮮王朝時代
 葡萄図李継祜筆朝鮮王朝時代
 寿老図金明国画・金義信賛朝鮮王朝時代
 金製垂飾八対三国時代(古新羅)
 青磁象嵌花文合子高麗時代
 鉄製銀象嵌筆筒朝鮮王朝時代
 鉄砂青花葡萄文大壺朝鮮王朝時代
 伊羅保手茶碗朝鮮王朝時代
第2章 朝鮮王朝の美術と東アジア
重要文化財蜀葵遊猫図・萱草遊狗図伝毛益筆中国・南宋時代
 竹燕図馬遠筆中国・南宋時代
 白衣観音図愚渓右慧筆日本・南北朝時代
重要文化財花鳥図屏風雪村周継筆日本・室町時代

など

出陳目録:PDF

会期中のイベント

特別講演 6月19日(日)
午後2時・講堂
「江戸時代にもたらされた朝鮮の美術工芸について」 東京藝術大学美術学部附属古美術研究施設 非常勤講師  片山真理子氏
日曜美術講座 5月29日(日)
午後2時・講堂
「朝鮮王朝時代の山水画について-宮廷画家と文人画家-」 当館学芸員 都甲さやか
講座 美術の窓 6月12日(日)
午後2時・講堂
連続講座「写楽-美醜を超えて-」
第1回「写楽登場の衝撃~寛政6年(1794)5月の鮮烈デビュー」
当館館長 浅野秀剛
列品解説 毎週土曜日 午後2時から (当館学芸部による)

※何れも参加は無料ですが、入館料が必要です。

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