大和文華館

コレクション

重要文化財

青磁九竜浄瓶
(せいじきゅうりゅうじょうへい)

全羅南道康津郡出土
高麗時代
高33.5cm、胴径12.5cm

瓶の上部に細部まで丁寧に表現された九つの龍頭が配された浄瓶で、他例を見ません。胎土は灰白色。青磁釉は発色が良く、釉色は澄んだ灰青色を呈しています。胴部には波涛の中で大きくうねる龍身が躍動的にあらわされ、龍が上昇する瞬間を捉えた緊迫感が感じられます。龍の目には鉄絵具を点じ、片切彫りと浅い線刻を併用して鱗や波涛を刻む精緻な文様表現で、高麗時代最盛期の高い製陶技術を示す名品です。承盤を伴って康津(かんじん)郡の古墓から出土したと伝えられます。高麗時代の代表的な青磁窯がある全羅南道康津郡では宮廷で用いる器物も焼造されており、大口面沙堂里の窯址からは本品と同様の波涛と龍の文様が刻まれた青磁片が出土しています。

陶磁