大和文華館

コレクション

重要文化財

源氏物語浮舟帖
(げんじものがたりうきふねじょう)

鎌倉時代
紙本墨書・墨画・一帖
23.7cm×19.0cm

『源氏物語』第51帖「浮舟」の後半部が書写された写本です。雲母をひいた光沢のある料紙を用いており、墨流しの装飾が施された頁もあります。白描の挿図を2図伴っており、1図は匂宮が浮舟を宇治の山荘に連れ出して一晩を共に過ごし、雪景色を眺めながら歌を詠み交わす場面、もう1図は匂宮と浮舟の密通を知ったことをほのめかす薫からの手紙を読み、浮舟が返答に悩む場面です。繊細な墨線と限られた部分にのみ用いられた濃墨が白地に美しく映えます。鎌倉時代以降に作例が残る白描の物語絵の中でも古い作例と考えられています。

書蹟