大和文華館

展覧会

茶の湯の美術

会期
2019年4月12日(金)~5月19日(日)

休館日
月曜日休館(ただし、4月29日〈祝〉、5月6日〈振休〉は開館し、5月7日〈火〉は休館)
開館時間
午前10時~午後5時(入館は午後4時まで)
入館料

一般 620円、高校・大学生 410円、小学・中学生 無料

※20名以上の団体は相当料金の2割引で引率者1名無料
※「障がい者手帳」をお持ちの方とご同伴者1名2割引

茶を飲む風習は、奈良・平安時代に中国から日本に伝えられ、鎌倉時代には禅宗とともに抹茶の喫茶法がもたらされます。喫茶は禅寺における生活規範として位置づけられ、社交の道具として武家の間にも広まります。室町時代には、権力者たちが唐物を飾り立てた豪華な空間で喫茶を楽しみました。その一方で室町時代後期頃より、禅を礎にして精神性を重んじた佗び茶が生まれ、深められていきました。桃山から江戸時代にかけては、時代を先導する多彩な茶人たちが輩出されます。茶人たちは、自らの茶風に合う道具を選び取り、新しい道具の創出にも関わりました。こうして喫茶の風習は、多様な分野の美意識を結集した独自の文化、茶の湯となったのです。近代には、多くの財界人たちが茶の湯に親しみ、著名な茶道具を蒐集するとともに、茶席に新たな種類の美術品を飾りました。
館蔵の絵画・書跡・工芸を通して、美術品の鑑賞、創造と深く結びついた奥深い茶の湯の世界へと誘います。

色絵おしどり香合
野々村仁清作
日本・江戸時代
墨蹟虎丘十詠跋 霊石如芝筆
中国・元時代

出陳品 79件

【喫茶の歴史】
 造東大寺勧進栄西書状 日本・鎌倉時代
【唐物の茶】
重要文化財秋塘図伝趙令穣筆中国・北宋時代
国宝雪中帰牧図李迪筆中国・南宋時代
重要文化財蜀葵遊猫図・萱草遊狗図伝毛益筆中国・南宋時代
 青磁鯱耳瓶 中国・南宋時代
 油滴天目碗 中国・南宋時代
【侘び茶の誕生】
 武野紹鴎書状 日本・室町時代
重要文化財墨蹟法語虎関師錬筆日本・南北朝時代
 小倉色「天の原」 日本・鎌倉時代
 斗々屋手茶碗 朝鮮・朝鮮王朝時代
【侘び茶の展開】
 千少庵書状 日本・桃山時代
 古田織部書状 日本・桃山時代
 赤織部瓜文角皿 日本・桃山時代
 黒楽茶碗 日本・桃山-江戸時代
 小堀遠州書状 日本・江戸時代
 金森宗和書状 日本・江戸時代
 色絵おしどり香合野々村仁清作日本・江戸時代
 一閑蒔絵枝垂桜文棗 日本・江戸時代
【近代数寄者の茶】
重要文化財小大君像(佐竹本三十六歌仙絵断簡) 日本・鎌倉時代

など

出陳目録:PDF

会期中のイベント

特別講演5月12日(日)
14:00から 講堂にて
「日本の喫茶文化とわび数寄」茶道資料館副館長・今日庵文庫長
伊住禮次朗氏
日曜美術講座4月28日(日)
14:00から 講堂にて
「茶の湯と原三渓と大和文華館」当館学芸部係長 宮崎もも
列品解説毎週土曜日14:00から展示場にて(当館学芸部による)

※何れも参加は無料ですが、入館料が必要です。

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