名阪特急「ひのとり」2021年ブルーリボン賞受賞式を開催 | トピックス | 近鉄グループホールディングス株式会社

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2021.11.18 名阪特急「ひのとり」2021年ブルーリボン賞受賞式を開催

11月6日、名阪特急「ひのとり」(80000系)の2021年ブルーリボン賞受賞式を大阪上本町駅で開催しました。

大阪上本町駅で開催された2021年ブルーリボン賞受賞式
大阪上本町駅で開催された2021年ブルーリボン賞受賞式

鉄道友の会が1958年に制定したブルーリボン賞は、前年に営業運転を開始した鉄道車両の中から、同会の会員(約3,000名)による投票で最優秀車両を選定するものです。 受賞式では、同会の須田寬会長が「思い切ったデザイン。 くつろぎの空間が広がっている」と「ひのとり」に対する評価を述べられました。 また加藤幸弘選考委員長が「16候補の中から、59.3パーセントという高い支持率で1位になりました」と選考結果を明かされました。 近鉄車両のブルーリボン賞の受賞は、2014年の観光特急「しまかぜ」以来、7年ぶり9回目となります。

受賞を受け、近畿日本鉄道の都司社長は 「全席にバックシェルを設けたところが評価されたのではないか。いずれはインバウンドの方々にも『ひのとり』の乗り心地を楽しんでいただける日が来るのを心から祈念している。」 と謝辞を述べました。

近畿日本鉄道(株) 都司 尚 代表取締役社長
近畿日本鉄道(株) 都司 尚 代表取締役社長

受賞式後、ブルーリボン賞の記念ロゴマークを掲出した「ひのとり」の出発式が行われました。 車内にはブルーリボン賞のプレートが飾られています。

記念ロゴマーク(ひのとり2編成に掲出中)
記念ロゴマーク(ひのとり2編成に掲出中)

ブルーリボン賞プレート(ひのとり全編成に掲出中)
ブルーリボン賞プレート(ひのとり全編成に掲出中)

ブルーリボン賞受賞記念ツアー列車 ひのとり 出発式
ブルーリボン賞受賞記念ツアー列車 ひのとり 出発式

「ひのとり」は、2020年3月14日にデビューしました。 メタリックレッドの車体カラーが特長で、「くつろぎのアップグレード」をコンセプトとし、日本で初めて全席に後部座席の乗客に気兼ねなくリクライニングできるバックシェルを設置しています。

ひのとり 外観
ひのとり 外観

ひのとり プレミアムシート
ひのとり プレミアムシート

ひのとり開発担当者インタビュー

近畿日本鉄道(株)鉄道本部 企画統括部 技術管理部 福田尚弘 課長

Q.「ひのとり」を導入した狙いは?

近鉄特急全体の価値向上、イメージアップを目的として開発しました。 近鉄には、名阪特急、伊勢特急、汎用特急、観光特急の4つのグループがあり、その中で名阪特急だけが 2005年のアーバンライナーネクスト投入以降手を入れられていない状況でした。 ひのとりを名阪特急に投入し、今まで名阪特急の看板列車であったアーバンライナーを汎用特急として運行することで、近鉄特急全体のレベルアップを図っています。

Q.「ひのとり」のコンセプトは?

「ひのとり」は、「くつろぎのアップグレード」をコンセプトとして、都市間輸送の新たなスタンダードとするべく開発した車両です。 車内の快適性に徹底的にこだわって作り上げました。 また、「しまかぜ」で培った、乗ること自体が楽しみとなる車両というコンセプトも意識して開発しました。

Q.こだわっているポイントは?

一番のこだわりはやはりシートです。 電車の設備の中でお客さまへのサービス向上を考えたときにまず基本となるのはシートであり、特にひのとりは大阪~名古屋間の長距離をご利用いただくことを想定して、一番長く過ごしていただくことになる座席の快適性には特にこだわりました。 お客さまへのアンケートでリクライニングに対する不満を持たれていることが明らかになったので、その課題解決として、日本で初めて全シートにバックシェルを採用することにしました。 開発に際しては、鉄道はもちろん、航空機や自動車、長距離バス、インテリア家具のイスなどさまざまなイスを研究、体感して作り上げました。 また、外観形状をよりきれいにみせるためにメタリック塗料を採用しました。 これにより光が当たることで、より立体感を演出できました。 色も20種類以上試作し、最終候補の塗料をアーバンライナーに塗って、実物大で検証して決定しました。

Q.ブルーリボン賞を受賞した感想は?

歴史のある賞をいただくことができて、開発担当チームの一人として素直にうれしいです。 会社としても、コロナの影響で明るい話題が少ない中で、このような前向きな情報を発信できるのはありがたいです。

Q.乗車される方へのメッセージをお願いします。

こだわって作り上げたバックシェル付きのシートを、後ろの人を気にすることなく、お好みのリクライニング角度でくつろいでいただければと思います。

<ひのとり公式サイト>
https://www.kintetsu.co.jp/senden/hinotori/