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トピックス
2021.11.04 海遊館ワモンアザラシのミゾレ飼育秘話
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2021年4月に海遊館に誕生し、その愛らしい姿が話題となっているワモンアザラシの「ミゾレ」。しかし、誕生当時には様々な困難がありました。
生後間もない頃のミゾレ
「ミゾレ」という名前は、生まれたときの顔が母親である「アラレ」に似ていたことから、母親と同じ天気に由来して名付けられました。
出産後、生まれてきた赤ちゃんアザラシに低体温症状が認められたため、飼育員が24時間体制で懸命なケアを行いました。「ミゾレ」は回復に向かいましたが、かなり時間を要したため、母親の元に返すのは難しいと判断。日本で初の試みとなる「完全人工哺育」での生育となりました。飼育員が親代わりとなる前例のない飼育体制でしたが、順調に成長しています。海遊館では2022年4月(予定)まで、飼育員が試行錯誤しながら行った取り組みや「ミゾレ」成長の軌跡をたどる、パネル展「ワモンアザラシ誕生から100日間の成長記録」を開催しています。
パネル展「ワモンアザラシ誕生から100日間の成長記録」
2021年2月に、ワモンアザラシの「アラレ」が妊娠してから、お客さまの多くが母親になった「アラレ」を見るために来館することが予想されました。しかし、ワモンアザラシは国内でも出産例が少ないため、慎重に話し合いを重ねた結果、展示水槽を非公開にするなど万全な体制を取ることになりました。
海遊館広報チームでは、母親アザラシを見るために来てくださった方ががっかりしてしまわないように、そしてご覧いただけない間も母親アザラシの成長・出産を見守っていただけるように、SNSを通して応援メッセージやイラストを募集。それを館内に貼り出すなど「今だけ」という特別な気分を味わっていただけるような雰囲気づくりを行いました。そして、ありがたいことに出産前と出産後どちらの時期にも、たくさんの方から応援メッセージをいただきました。館内に掲示された応援メッセージ
今後もSNSのライブ配信などを通してより多くの時間をお客さまと共有していく予定です。コロナ禍で海遊館に足を運べない方や、家でも海遊館を楽しみたいという方ともコミュニケーションを取りながら一緒にコンテンツを作り上げていきたいと考えています。そして、将来的には海遊館が特別な場所ではなく、生きものと触れ合うために日常的に訪れる場所になることを目指してまいります。
これからも皆様に「生きもの」の生態や面白さを知っていただけるよう取り組みを続けてまいります。
その他、海遊館では社会的な役割である「種の保存」や「環境保全」に関わる様々な調査研究活動を行っています。こちらのホームページで海遊館の研究成果についてご紹介しております。
海遊館の研究詳細|海遊館とつながる|海遊館 (kaiyukan.com)
住所 | : | 〒552-0022 大阪市港区海岸通1-1-10 |
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営業時間 (2021年11月) | : | 月~金 10:30~19:00(最終入館18:00) 土日祝 9:30~19:00(最終入館18:00) |
休館日 | : | 要確認 |
<海遊館 公式HP>
https://www.kaiyukan.com/